お勧めの本

自分のためにがんばるよりも人のためにがんばる

2018/10/09

大切な人と一緒に夢を語り絵に描き、それを実際にケーキにするイベント『夢ケーキ』を主催している長野県にあるお菓子屋さん『菓匠Shimizu(かしょう しみず)』の三代目の清水慎一さん。

清水慎一さんは、TV、ラジオ、新聞などにも多数出演されており、全国でプロ向けの洋菓子技術講習や、様々な業種の経営者向け講演、同業他社での社員研修や新人研修、企業、行政、学校や病院などの新人研修、幹部研修、教員研修なども行っている方ですので、私は「きっともともと才能に恵まれた方なんだろう」と思いながら、ご著書『世界夢ケーキ宣言!』を読み始めました。

ところがそんな私の予想とは違い、清水さんはもともと手先が不器用で、仕事の覚えも悪かったそうです。

子どもの頃、男の子の間ではプラモデル作りがはやっていましたが、清水さんはプラモデルをきちんと完成できたことがなかったと書かれていました。自宅で誕生会を開いた時、プレゼントにプラモデルを持ってきた友達に「どうしてプラモデルなんかくれるんだ。くれるなら作ってから持ってきてよ」と言ったほど、細かい作業が苦手だったそうです。

お菓子作りでもそれは同じでした。
最初の修行先である東京のお店では、一つの仕事をするたびに、叱られる種を増やしてしまい、「お前は菓子屋には向いていない」「やめてしまえ」とまで言われたそうです。
毎日が辛くてたまらず、トイレに行くと言って隠れては、声を殺して泣いていました。
職場に行くのが本当にいやだったので、ケーキ屋さんの前を通っただけで憂鬱になり、甘いにおいを嗅ぐだけで、吐き気をもよおしたそうです。

しかし、「どうしてこんな想いをしてまで仕事を続けているんだろう?なんのために菓子屋で働いているんだろう?」と自分自身に問いかけた時に「両親を助けたくて、菓子屋になる決心をしたんだ」と思い出したのです。
また、優しい先輩が落ち込んでいる清水さんに「どんなに怒られても、殺されるわけじゃないから」と言ってくれたことで本気のスイッチがオンになったのです。

それまでは叱られないように新しいことを避けていましたが、自分からどんどんチャレンジするようになっていき、「誰にも負けない日本一のパティシエになるんだ!」と、仕事に全力で打ち込み始めました。

その東京の人気洋菓子店で3年間修行をし、その後フランスの有名店で修行を積んでいった清水さん。
なんとフランスでの修行中に「クープ・ドゥ・フランス」という世界各国からパティシエが参戦する権威あるコンクールのアメ細工部門で、入賞を果たしたのです!

「不器用であるがゆえに、東京時代からとにかくがむしゃらに働いてきました。チーフや先輩の帰宅後に、一人厨房に残っては、できないことができるようになるまでやりつづけました。(中略)やはり「人を喜ばせるため」にがんばることで、自分の技術も格段に上がっていくのです。

清水さんは、「自分のためにがんばるよりも、人のためにがんばるほうが、パワーも出るし、飲み込みも速くなる」と言います。 
若いスタッフたちには、「自分のためにがんばるなよ。自分のためにがんばろうとしたら、成長の限界が見えてしまう。でも、誰かのためにがんばるなら、どこまでも伸びていけるんだよ」と声を掛けているそうです。

株式会社サンリの代表取締役会長で、多数の本を出版されている西田文郎(ふみお)さんは、清水さんについて「私は今までに数万人にのぼる成功者にお会いしてきましたが、清水君ほど人の喜びを自分の喜びとして生きている若者に会ったことがありません。清水君ほどご両親、ご先祖様、ご家族、スタッフやお仲間たちを大切にする若者に、初めて会いました。」と述べています。
また、『菓匠Shimizu』のスタッフたちが兄弟のように仲が良く、お互いの夢を応援しあっていてみんなが輝いていること、地域の方々やお客さんたちにとても愛されているお店であることがこの本から伝わってきました。
清水さんは他人をこれでもかと喜ばせる「他喜力」の持ち主で、チョコレートを食べたことがない、カカオ産地の子どもたちにチョコレート菓子をプレゼントしに行ったり、店内での「夢ケーキ」のイベントや、「被災地夢ケーキツアー」もされています。

この本を読んで私は勇気をもらいました。
私も手先が不器用で覚えも悪いのです。
そのため、工作や折り紙は非常に苦手でついつい避けてしまっています。
鉛筆やお箸を正しく持つことや、字を綺麗に書くこともできません。

お箸を持つ練習はこの数年間、挑戦しては挫折しを繰り返しています。
字の練習は数年前に挑戦しましたが、スタートして数ヶ月で「自分はどんなにがんばっても無理なんだ」と挫折し、教材をオークションで売ってしまいました…。今でも文字のオリジナリティ(?)をキープしていて、自分でも解読不可能なこともあります…。

挫折を繰り返すうちに、「まあ、折り紙や工作が苦手でも、鉛筆やお箸を正しく持てなくても死ぬわけではないし、文字はパソコンで打てばいいし…」と言い訳をするように諦めてしまっていましたが、この本を読んで、まだまだ自分には努力が足りなかったと思いました。
そして、何よりも「自分のためよりも、人のためにがんばるほうがパワーも出るし、飲み込みも速くなる」という言葉に、「もしかしたら、自分もできるかもしれない!」と思い直しました。

これまで子どもたちには「この持ち方は悪い見本だから、マネしちゃダメだよ。ママのマネをしてね」などと言って逃げていました。
しかし、やはり保育者である自分も良い見本を見せた方が良い、保護者さんに私の保育レポートを快適に読んで頂けたほうが良い、自分がそのように努力することは、子どもたちや保護者さんの笑顔につながると思いました。
そこで、まずは「お箸を正しく持てるようになる」&「字を綺麗に書けるようになる」ことを決意しました。

名付けて、「苦手克服プロジェクト for みんなのために」
現在挑戦中ですので近いうちに成果が出ればと思います。
この2つができたら、さらに不器用克服のために他の練習も重ねていきたいと思います。

読んで本当に良かったと思える『世界夢ケーキ宣言!』。
これからも前に向かって進んでいく清水さんの下記の言葉もとても心に響きました。

これからも永久的にスタッフの夢がかなう場所になれたら、菓匠Shimizuがもっとたくさんの人たちに、喜びや幸せを届けられるだろうと思います。 夢をもてば、人は輝きます。本気で夢に向かうとき、人は底知れぬパワーを得られます。感謝の心で生きていれば、道は開かれます。 菓子作りは、夢創り。 僕たちのチャレンジは続いていきます。

『菓匠Shimizu』に行くと幸せな気持ちになれると多くの方がおっしゃるようです。
私もいつか行ってみたいです。






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